昨年に開催された第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した映画『HOW TO HAVE SEX』。
現在開催中の第77回カンヌ国際映画祭の審査員長は、『バービー』のグレタ・ガーヴィグ監督が務めており、女性監督としてはジェーン・カンピオン監督に次いで2人目となる。そんなカンピオン監督が「映画界の新しい声」と称するモリー・マニング・ウォーカー監督は、初の短編監督作『アンスピーカブル』が、カンヌ国際映画祭批評家週間で上映されたことをきっかけに、『HOW TO HAVE SEX』の脚本執筆を開始、本作で長編デビューを飾るやいなやカンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリを受賞。さらに、ウォーカー監督の次回作は、ブラッド・ピットらが設立し、アカデミー賞作品賞を受賞した『ディパーテッド』『それでも夜は明ける』『ムーンライト』含むヒット作を多数送り出している映画製作会社プランBが権利を獲得したとつい先日「DEADLINE」が報じた。これは今年3月から7月にかけて開催されている、カンヌ国際映画祭の新人監督育成プロジェクト「レジデンス」にウォーカー監督が選出されたことに伴うものであるという。
カンヌと非常に縁の深いウォーカー監督の今後の活躍がますます期待されるが、映画祭の開催を記念し、本作の場面写真が新たに解禁。
卒業旅行の締めくくりに、パーティーが盛んなギリシャ・クレタ島のリゾート地、マリアに降り立った主人公タラ(ミア・マッケンナ=ブルース)と親友のスカイ(ララ・ピーク)、エム(エンヴァ・ルイス)。自分だけがバージンで、初体験というミッションを果たすべく焦るタラを尻目に、親友たちはお節介な混乱を招いてばかり。そんな中、彼女たちがビーチやプールサイド、ナイトクラブではしゃぎバケーションを満喫する楽し気な様子や、ホテルで出会った隣室の3人組バジャー(ショーン・トーマス)、パディ(サミュエル・ボトムリー)、ペイジ(ラウラ・アンブラ―)とお酒で乾杯し、ダンスをして交流を深めていく特別な夏の日々が切り取られている。
一方で、タラが閑散とした朝の街を1人彷徨う姿や、クラブの光に照らされて憂いを帯びた表情で佇むカットも…。
最高の夏への期待に心を躍らせると同時に、自分だけがバージンである焦りを抱えたティーンの揺れ動く心情が写し出されている。
7月19日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋、シネマート新宿、アップリンク吉祥寺ほか全国公開